CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。
一般外科症例

橈骨尺骨遠位端骨折の犬の1例(整形外科、前肢、骨折)

 トイプードルやポメラニアンなどの超小型犬は身体の大きさや四肢の長さに対して骨が細いことがあり、
特に前腕の骨(橈骨・尺骨)はソファなどの高い所から跳び下りた着地の際に折れてしまうことがあります。

1、2枚目は前腕部(手根~肘)の骨(橈骨・尺骨)のX線写真になります。
1枚目が正面から撮影したX線写真、2枚目が横から撮影したX線写真です。赤矢印が骨折部位になります。

この子は左前肢の橈骨尺骨骨折でしたが、骨折していない右前肢を同条件下で撮影し比較することにより、
より異常所見が検出しやすくなります。
術前AP像
術前Lateral像
正面に1.5mmのT字プレート、外側面に1.3mmのストレートプレートを設置するダブルプレート法による整復を行いました。
左が側面像、右が正面像になります。
整復後 Lateral/AP
次の写真は最初の手術から1か月後に正面のプレート抜去後になります。

橈骨・尺骨とも癒合が見られます。
小さな穴は正面のプレートを留めていたスクリューが入っていた穴(スクリューホール)です。
1枚目プレート抜去後 Lateral/AP
2枚目プレート抜去後
次のX線写真は2枚目のプレート抜去後になります。
橈骨・尺骨共にしっかりと骨折部位が癒合しているのが分かります。 このように段階的にプレートを抜去し、骨への負荷を高めることで、プレート抜去後に多い再骨折を予防することができます。


文責:獣医師多喜

本駒込動物病院
〒113-0021 文京区本駒込2-27-10  03-5319-1910
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