CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

糖尿病と診断した猫の1例(多飲多尿、膀胱炎、ケトアシドーシス、糖尿病)

猫の糖尿病は、糖が尿に排泄されることによる〈多飲多尿〉や、免疫低下による〈膀胱炎〉などの症状が多く、見逃されることが多い疾患です。
糖尿病は
「1型糖尿病」:体内のインスリン不足
「2型糖尿病」:インスリン分泌されているが体が反応できない
に分けられ、猫は2型糖尿病が多いとされています。
糖尿病になると、細胞が糖を取り込むことができず、細胞のエネルギーが枯渇します。
重症化すると、「糖尿病ケトアシドーシス」になり入院治療が必要になる病態に陥ることもあります。

今回は排尿障害で来院された雑種猫、13歳、去勢雄の糖尿病の一例を紹介したいと思います。
頻繁にトイレに行くが排尿しないとのことで来院されました。
尿検査では尿糖と細菌の感染があり、血液検査ではGlu (血糖値)が676mg/dL(正常値:71~148mg/dL)と高い数値でした。
その他の検査では異常は認められず、「糖尿病・膀胱炎」と診断しました。
お家でのインスリン治療を開始し、適切な血糖値を維持できるようになりました。膀胱炎も治癒しました。
現在も治療を継続し元気に過ごしています。

糖尿病の治療はお家での注射が必要ですが、ほとんどのご家庭では病院での練習で問題なく行うことができます。
なにか気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
文責:獣医師 横山

本駒込動物動物病院
〒113-0021 文京区本駒込2-27-10  03-5319-1910
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