CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

皮膚糸状菌症の猫の1例(皮膚炎、脱毛、糸状菌症)

皮膚糸状菌症とは、皮膚などの組織に侵入・生息する透明な真菌です。
皮膚に糸状菌が観戦すると、〈皮膚の脱毛〉〈痂皮〉〈紅斑〉などの症状が現れます。
犬や猫、うさぎなどにも感染し、人にも感染を起こします。
感染している動物の接触により感染し、物などを介して感染することもあります。
若齢の動物や、多頭飼育の動物に多く感染します。
また、基礎疾患や薬などによって免疫が落ちている動物でも感染することがあります。
治療としては、塗り薬やシャンプー療法、重症症例には内服による内科療法をします。


今回は皮膚糸状菌症と診断されたアメリカンカール、3ヶ月齢、未去勢雄の1例について紹介したいと思います。
2,3日前に体と鼻の脱毛があるとのことで来院されました。
抗生剤やかゆみ止めなどでは症状の改善がないため、糸状菌のPCR検査を実施し陽性と認められました。
その後、体は週に2回のシャンプー療法を実施、シャンプーが困難な鼻は毛刈りを行った上で塗り薬を処方しました。
シャンプー療法と塗り薬では効果が認められなかったため、内服を開始しました。
2,3ヶ月継続したところ、全身の毛は生えそろい鼻の脱毛も改善しました。
皮膚糸状菌症は免疫が弱い子猫などでも観察されるため、お家に迎えた直後に発症することも多くあります。
複数で飼われているご家庭などでは感染が広がってしまう恐れがありますので、なるべく早い治療をおすすめします。
なにか気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。


文責:獣医師 横山

本駒込動物動物病院
〒113-0021 文京区本駒込2-27-10  03-5319-1910
(豊島区・北区、駒込駅・千石駅近く)
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