CASES 症例紹介
ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

甲状腺機能亢進症の猫の1例(高齢猫、多飲多尿、体重減少、甲状腺)

甲状腺機能亢進症は、甲状腺からのホルモンが過剰に分泌されてしまう病気です。
中高齢の猫の発症が多いとされています。
症状としては、〈体重の減少〉〈多飲多尿〉〈嘔吐〉〈脱毛〉などが挙げられます。
特別な症状がないため、病院で偶発的に見つかることが多い病気です。


今回は甲状腺機能亢進症の猫の1例を紹介したいと思います。
12歳の猫ちゃんで健康診断で来院されました。
特別な症状はないとのことでしたが、日常的な嘔吐があり、体重は3.64→3.36kgに減少していました。
血液検査で、肝臓の数値GPT 110U/I(正常値:22~84)、甲状腺ホルモンFT4 6.0U(正常値:0.5~2.4)の上昇が認められました。
その他の検査では、異常値が認められなかったため、甲状腺機能亢進症と診断しました。
治療としては、食事療法・薬物療法・外科療法の3つが挙げられます。
本症例では、薬物療法を選択しチアマゾール(メルカゾール)の内服薬を開始しました。
その後、体重は3.9kgまで増加し、GPT 74U/I、FT4 0.8Uまで低下し、嘔吐の症状も改善してきているとのことでした。

甲状腺機能亢進症の治療は、定期的な血液検査を行う必要がありますが、治療で上手に付き合っていくことが可能な病気です。
ご質問がありましたら、ご気軽にご相談ください。
文責:獣医師 横山

本駒込動物動物病院
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